A.伝えたいことを伝えるために、何枚かの写真を組み合わせて表現すること。

改めて聞かれると、何だか哲学的な問いのようにも感じられて、
どのように回答したものかと悩んでしまいました。

正確な定義を調べようと思い、手元にある『写真用語辞典』(日本カメラ社)を開いてみたところ、
以下のように書かれていました。

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1枚で表現する写真に対して2枚以上の写真を組合わせて、
一つのテーマを表現しようとする方法の写真をいう。
1枚の写真では表現しきれない豊富な内容を盛り込むことができ、
何枚もの写真で、より深く確実に表現できることから、組写真が重要視されるようになった。
ただ、単に枚数が多ければよいというものではなく、テーマに統一された内容のもとに、
それぞれの写真が関連づけられていなくてはならない。(以下略)

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定義としては、まさにここに書かれている通りだと思います。
組写真にすることで、時間の経過を感じさせたり、
物語（ストーリー）を浮かび上がらせたりすることができます。

1枚の単写真として見せるだけでは意図の伝わりにくい写真も、
組写真の中では重要な要素となって活きることがあります。

それは、その組写真全体から「ストーリー」や「背景」が感じられるからこそではないでしょうか。

組写真では、写真のセレクトや並び、“間”の取り方などがとても大切です。
組み方によって伝わり方も変わります。

私は、写真を組むことは文章に句読点を打つことに似ている、と思っています。

句読点の打たれていない文章を読むのは大変ですし、その文脈も意図も伝わりにくいものです。
でも、句読点が打たれ、段落がつけられていくと、しっかり伝わる文章になっていきます。
組写真も同じではないでしょうか。

伝えたいことが、きちんと伝わるようにする。
その為に何枚かの写真を組み合わせる必要があるから、組写真という形で表現する。
そういうことなのではないでしょうか。